最近、やたらとインターネットで見かけるようになった「カスピ海ヨーグルト」。少量の「種」と牛乳があればいくらでも増やせるというこの不思議なヨーグルトは、お店で販売されていません。
現在あちこちに増殖しているヨーグルトはすべて、人の手から手へと渡され、広がってきたものです。
【家森教授が持ち帰ったのは長寿村秘蔵のヨーグルト】
旧ソ連のコーカサス地方、グルジア共和国のとある長寿村で代々受け継がれてきた「カスピ海ヨーグルト」。
このヨーグルトを日本に持ち帰ったのは、京都大学の家森教授。かねてから世界の長寿村の食生活について研究を続けていた教授は、研究のためにコーカサス地方の長寿村を訪れ、同地からヨーグルトを持ち帰りました。そのヨーグルトが周囲の人間の手から手へ渡り、いつの間にか全国に広まったというわけ。
カスピ海ヨーグルトに含まれる菌は、普通のヨーグルトに含まれる乳酸菌と比較すると、驚くほど雑菌に強く、繁殖しやすいという特質がある。無料でヨーグルトがいつまでも食べられるだけでなく、長寿村で常食されているということから健康にいいというイメージが強まり、また実際におなかの調子がよくなったという報告もあって、あっという間にクチコミで噂が広がったのでした。
【善意による配布方式。価格を付けるのは御法度】
カスピ海ヨーグルトは、簡単に増やせるヨーグルトとして、数年前から一部の主婦の間で話題になっていました。当初はヨーグルトを持っている人が知人に譲り、それをまた知人に譲るといった方法で少しずつ広まったのですが、今年(2002年)に入ってテレビなどのメディアで取り上げられるようになり、インターネットでも配布されるようになりました。
検索ページで「カスピ海」「ヨーグルト」とキーワードを入れて検索してみると、いかにインターネット関連のクチコミ情報が氾濫しているかがわかります。しかし、ここでひとつ、問題があります。カスピ海ヨーグルトは生ものなので、遠方への配布には多少のリスクが伴います。「自宅まで取りにきてください」といった手渡しによる配布が多いのは、このためです。
カスピ海ヨーグルト配布に関しては、家森教授が決めた「商売に使うことを禁ずる」といったルールにのっとり、無料配布が基本となっています。もちろん、遠方に送るための送料を支払うのは当然のことですが、ヨーグルト自体に価格を付け、配布することは御法度なのです。以上の理由から、カスピ海ヨーグルトを店頭で販売することはできません。もしカスピ海ヨーグルトを手に入れたいと思ったら、まずは周りの友達、知人に声をかけてみましょう。当人が持っていなくても、「そういえばあの人が持っているらしいよ」という情報は、案外すぐに見つかるようです。
また、そういう知人が見つからなかったとしても、がっかりすることはありません。インターネットで検索してみると、「無料で配布します」というサイトがいくつか見つかります。ただし、暑い季節にはヨーグルトがよい状態で手元に届くとは限りません。分けてもらうときは、注意事項などをよく確認し、手元に届いたときに状態をよくチェックするなど、十分気をつけましょう。
カスピ海ヨーグルトを増やすのは、それほど難しいことではありません。しかし、室温の変化や時間によってダメになってしまうこともあります。せっかく手に入れたヨーグルトをなくしてしまうのは口惜しいから、手に入れたらすぐにヨーグルトを増やし、知人やご近所にお裾分けしておきましょう。こうして増やしておけば、自分のヨーグルトが全滅してしまっても、ヨーグルトを分けてもらえばいいのです。早い話が、ヨーグルトのバックアップ!備えあれば憂いなし?
|